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日別アーカイブ: 2025年5月16日

第11回土木工事雑学講座

皆さんこんにちは!

有限会社第二赤松建設、更新担当の中西です。

 

 

 

道路舗装工事の“いま”を見つめる:環境との向き合い方とは?

 

 


今回は、私たちの生活インフラに欠かせない「道路舗装工事」と“環境問題”との関係について深掘りしていきます。

道路工事と聞くと「うるさい」「渋滞する」「におう」といったイメージがあるかもしれませんが、実はその背景には、社会の安全・利便性を支える重要な役割が隠れています。

一方で、舗装工事は環境負荷が大きい工種でもあり、現場では日々さまざまな工夫と配慮がなされています。


◆ 道路舗装工事とは?

 

道路舗装工事とは、アスファルトやコンクリートを使用して道路の路面を整備する工事のことです。新設だけでなく、老朽化やひび割れ、わだち掘れなどの補修工事も含まれます。

一般的な流れは以下のとおりです:

  1. 既存舗装の切削・撤去

  2. 路盤の整正・転圧

  3. アスファルト合材の敷均し・転圧

  4. 仕上げ・ライン引き

こうした工程には大型重機の稼働や、石油系の資材の使用などが伴い、さまざまな環境負荷の要因となるのです。


◆ 環境負荷の要因とは?

 

● 騒音・振動の発生

  • アスファルトフィニッシャーやローラー、切削機などの重機から大きな騒音・振動が発生します。

  • 住宅地や学校付近ではクレームにつながることもあり、時間帯や工事計画への配慮が求められます。

 

● 大気汚染とCO₂排出

  • アスファルト合材は高温(150℃前後)での施工が必要なため、製造時や施工中にCO₂やNOxを排出します。

  • 使用する重機や運搬車両の排ガスも問題視されています。

 

● アスファルト合材のにおい

  • 原油由来の合材は、独特のにおいを発生させます。これが近隣住民の不快感や健康への不安を招く場合も。

 

● 廃材・産業廃棄物の発生

  • 古い舗装の撤去材(廃アスファルトやコンクリート)は適切に分別・リサイクルされなければ、埋立地の負担増加や環境汚染の原因になります。


◆ 現場で進む環境対策

 

道路舗装業界では、こうした課題に対して多くの取り組みが始まっています。

● 低騒音型の重機・アタッチメントの導入

  • 従来よりも静音化されたアスファルトフィニッシャーや転圧ローラーが普及

  • 夜間工事にも対応し、住民への影響を最小限に抑える努力が進行中

 

● 騒音・粉じんのリアルタイムモニタリング

  • 環境計測センサーを設置し、現場で発生する騒音・振動・粉じんをデジタルで記録

  • 一定値を超えた場合に作業を一時停止するなど、対策を即時に講じられる体制づくり

 

● リサイクルアスファルトの使用

  • 古いアスファルトを加熱・再生し、新たな舗装材として再利用

  • 廃棄物削減と原料コストの抑制を両立

 

● 省エネ型合材(低温アスファルト)

  • 合材の加熱温度を30~40℃ほど低く抑えることで、CO₂排出量を削減

  • 施工中のにおい・煙の発生も抑制され、作業員にもやさしい

 


◆ 地域と共生するための工夫

 

  • 夜間施工時の遮音カーテン設置

  • 事前説明会・広報活動の実施

  • クリーン作業(こまめな清掃・洗浄)

  • 通学時間帯の作業中止

 

工事は「地域に迷惑をかけるもの」から、「地域と共に進めるもの」へ。その姿勢が、今の舗装業界では重視されています。


次回は、AI・IoT・グリーンテクノロジーがどのように道路舗装工事を変えようとしているのか、「未来の舗装工事」について詳しく見ていきます!

次回もお楽しみに!

 

 

 

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